衛星電話は命の綱

航海日記

4月8日 天候 曇り

2022/04/11更新(日本時間)

順調に航海しています。台風1号の発生を聞きました。ヨット仲間から「今年はフイリピン東方やマリアナ南方では4月から5月にかけて熱低が発生しやすい」との情報をいただきました。台風の当たり年にならない事を祈っています。
60年前の航海では「出発してから120日間は、どこにも話さないで」と家族や友人にお願いし、航海中もできる限り人に合わない「一人ぼっち」の状態でした。通信手段もありませんでした。この事で家族や友人に随分心配をかけてしまいました。
今は違います。衛星電話で家族と毎日連絡がとれます。アマチュア無線でたくさんの応援をいただけます。その意味でも60年前と今では大きな違いがあります。
夕方(日本の朝)、まず家族に衛星電話で、その日の位置と体調などを報告します。9時になれば国内のスタッフとの間で、天気予報、受信しているメールの返事、航海日誌の打ち合わせを行います。そして雑談。今日は、プロ野球の話題と、ウクライナの話をしました。1日の間で人と話をするのは、この時だけです。雑談が重要で、誰とも話さないイライラが解消できる瞬間です。
外部との連絡手段に国際SMSがあります。スタッフ、報道関係者などからいただいたメールは、朝読む事が多いです。返事は3月29日の航海日誌にも書いたように、メールで打ち返すのは難しいですね。
衛星電話はイリジウム(通話用)と、イリジウムGO(国際SMS用と通話の予備)を使っています。

左側がイリジウムGOで右側がイリジウムです。また、キャビン内でも安定的に使えるように外部アンテナを取り付けています。

船体最後尾の奥にある白いアンテナがイリジウムGO用、手前にある白いのがイリジウム用です。

(写真はメカニックの浦野淳一さん提供)

※航海日記の文章内の日付は全て現地時間です。

 

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